たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

読了『契り橋』とBSドラマ「あきない世傳 金と銀」

真っ赤だな

昨日は一日中しとしとと雨が降り続いて寒かった。こんな日に休みだなんてラッキーとばかりに自室にこもり、ぬくぬく温まりながら読書を楽しんだ。

朝立てた予定では、納戸の片付けと食器棚の整理と掃除をするはずだったのだが、寒さに負けた。それに、図書館の順番が回ってきた本は、その後も待っている人が大勢いるので早く読まなくちゃ…と言い訳。

読み終えたのは、髙田郁さんの『契り橋 あきない世傳 金と銀の特別巻 上』。

物語は13巻で完結したが、この特別編は

シリーズを彩ったさまざまな登場人物たちのうち、四人を各編の主役に据えた短編集。

五鈴屋五代目店主でありながら、銀三貫とともに大坂を出奔した惣次、五鈴屋江戸店の支配人佐助、お家さんの片腕となって江戸店の小頭役となったお竹、秘めたる想いを胸にひたむきに奉公を続ける賢輔、の四人がそれぞれの主人公となっている。

特に惣次が井筒屋三代目保晴となった経緯や、本編での行いの理由が気になっていたので謎がようやく解けすっきりした気分。
妻、雪乃が風の名に心を寄せる理由。
P76〜77の場面が一番好きだ。
こんな他愛のない日常の一瞬が、何よりも大切に思う。

他のお話も心を打つ切なさや暖かさが胸に沁み入るようだった。

髙田郁さんの本を読んでいると、言葉って美しいなと何度も思う。
心がしゃんと真っ直ぐになるような気がする。

一番好きでノートにも書き出したのは

「お竹さんも、私も、長い旅路を行く過客のひとりです。登りをご一緒してもしなくても、互いの人生の旅はまだまだ続く。旅の途中で、あなたというひとに巡り逢うことが出来て、私はほんに幸せ者です」
この先も、あなたが己の旅路を歩いておられるのを思えば、何より励まされます、

以前親しくして、今は疎遠になってしまった友人たちを想った。

 

そして、ドラマになったら見てみたいと思っていた『あきない世傳 金と銀』がNHK BSでドラマ化されている。

www.nhk.jp

昨日はその第2話だった。

主人公の幸が小芝風花さんというのがちょっと意外。小説で感じた幸は、もう少し落ち着いた雰囲気なのだけど。
お家さんの富久が高島礼子さんというのはぴったりだと思った。
惣次が加藤シゲアキさんというのは美男過ぎない?

小説の実写化って結構難しいし、物足りなく感じる部分も出てくるけど、さてどうでしょう。
小説よりも元気印な幸がご寮さん、そしてお家さんとしてどう変わっていくのかな。
楽しみに観ていこうと思う。