たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

母の転院

昨年の12月半ば過ぎに緊急入院した母の発熱の原因は、誤嚥性肺炎だった。
入院してすぐ平熱となり体調も回復したが、飲み込む力や異物を排出する力が極端に衰えているとのこと。なので誤嚥性肺炎になってしまった訳だが、年明けまでリハビリを試みると、担当医師から説明があった。

とはいえ、会話が成り立たず意思の疎通が容易ではない状態なので、どこまで出来るのか、あるいは全く出来ないかもしれないという。
介護施設で面会をしていた時の様子から、それはわたしたちも想像出来た。
認知症でもある程度話が通じてリハビリができれば良いけれど、”ここを意識してこう動かして”と言っても、残念ながらもう通じないのだ。

リハビリが出来なかった又は効果が見られなかった場合、口から食べ物を摂ろうとするとまた誤嚥性肺炎になってしまう可能性大。
じゃあどうするか、わたしたちの選択肢は3つ。

  • 点滴で栄養補給
  • 胃ろうの手術をして胃に栄養を送れるようにする
  • 何もしない

「何もしない」という選択肢はなかった。兄とわたしのエゴかもしれないが、それはない。
点滴だと肝臓に負担がかかるため、だんだんと痩せ細り、もって一年。
胃ろうは手術が必要で大きなリスクが伴うが、成功すればそこそこ長生き出来る可能性が高い。
賑わう年末の街を車で走りながら、ある種『賭け』だけれど、胃ろうにわたしたちの心は傾いていた。根拠はないが、母なら胃ろうの手術にきっと耐えられる、大丈夫だと思っていた。

ところが施設に医師の話を伝えると、即座に「胃ろうは無理ですね」と言われた。長年の経験から母の状態を見て判断したのだと思う。
体力がまだそこそこあり、年齢ももう少し若ければ手術に耐えられるが、母は92歳。3回目のコロナワクチンで一時危うくなり、それ以降コロナもインフルエンザもワクチンを打つのをやめているほどだ。

となると、点滴一択。

2024年の年が明け、兄と施設の担当者と再び担当医師の話を聞いた。
医師いわく、血液検査の数値も正常でどこかに炎症があるわけでもない。ただ脳の萎縮が進んでおり通常の半分くらいになってしまっている。
会話は成り立たない。問いかけると返事が返ってくることもあるが、噛み合わない。リハビリも出来なかった。

前回、何となく医師は胃ろうを勧めているような気がしたが、この日はフラットに感じた。兄が、点滴でその日を待つことにします、伝えた。

この病院に入院し続けることは出来ないので、長期療養型の病院をいくつか紹介してもらい、さまざまな条件を考え兄と話し合い、その場で一つに決めた。
病院の方から受け入れ可能か打診をし、1週間〜10日後こちらに連絡をくれるとのこと。

その場で今までお世話になった施設とは縁が切れた。あっけない。
親身になってよくお世話をしてくださった。
その前に入居していたグループホームには威圧的高圧的なスタッフがいたり、メガネや入れ歯、持ち込んだブランケットが無くなってしまったりと悪い印象だけが強く、その分この施設のきめ細やかな対応が嬉しかった。
お世話になったスタッフの皆さんにご挨拶が出来なくて残念。
心の中で手を合わせた。

 

 

 

 

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