たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

母との面会

新型コロナが5類に移行して、暮らしの様々な場面での制約が解かれてきた。

施設に入居している90歳の母との面会も建物外のガラス越しから、強力な換気装置付きの室内でビニール越しへと変わったのが2月くらいだったろうか。
そして近々、直接対面も全面解禁になるらしい。

その前は施設でクラスターが発生したとかで面会禁止が続いていた。

面会禁止期間が長く、その間に母はますます老いてしまった。

高齢だし、もう噛む事はできず流動食で、目を閉じていることが多くなったため、週一で会いに行く。もっと頻繁に行けると良いのだが、面会はまだ予約制で、週に1回と決まりがある。

じれったいなぁと毎回思う。
けど、仕方ないね。

以前は何とか会話らしきものが出来たのだが、今はもう出来ない。
「ああ」とか「うん」とか反応が返って来ればその日はラッキーで、時々「そうだねぇ」「あらまぁ」と返ってきた時は兄達と手を叩いて喜んでしまう。

母にとってのひ孫を連れて行くと反応が良い。
産まれたばかりの2番目の子が泣いてくれると、その泣き声をあえて聞かせたりする。即座に反応することはないけれど、面会時間の終わり近くにふいに目が開いたりする。
子供のパワーってすごいね。

眠っているようで実は起きていて、何もかも聞こえているみたい。
反応が薄くても、何度でも大声で話しかける。

幸い肌艶は良く、身体の萎縮対策と床ずれをしないよう丁寧に手当してもらっている。

この前は2番目の子を車椅子の母の膝の上に置いた。
抱くことは出来ないけれど、なんとか横から支えながら、抱っこしているように触れてもらった。

施設のスタッフが「○○さん、良かったねぇ」と涙ぐんでいて、こちらもうるっときた。

1番目のひ孫は3歳となり、大ばーばの変わり果てた様子に最初は怖がっていたけれど、最近は慣れてきたみたい。
大きな声で元氣よく話しかけてくれる。
すると母もうっすら目を開けたりする。

以前のように会話できなくてもいい。
母が生きていてくれる、それだけで心の支えだ。
寿命を全うして欲しいと願う。