たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

母の面会と図書館

台風一過の晴天とならず、ぐずぐず雨模様の土曜日。

昨日ほどではないが、過ごしやすい気温だ。

兄と施設にいる母に会いに行った。

予約が取れなかったりわたしの都合が合わなかったりして、2週間ぶりの母。
相変わらず肌艶は良く、目は閉じたまま。

身体の萎縮が進んでいて、スタッフの方が2人がかりで体勢を整えてくれていた。大中小の介護用クッションを駆使して工夫してくれている。
母が一番楽な姿勢を続けてしまうと骨盤が圧迫されますます身体が歪んでいってしまうので、快適かつ歪みが防げる体勢にするのに苦労されていた。

有難い。

直してくれた体勢が苦しいのか、いつもよりも手足の震えが酷く、少し汗もかいているようだ。兄と母の手や足をやさしく撫でながら話しかける。反応はあったりなかったり。でもちゃんと聞こえているようで、兄の方に顔を向けたり、目が開きそうになったり。時々大きな声で返事もしてくれたり。

母の体の中で何が起きているのか、目を開けたり声を出したりするスイッチがあって、それを見失ったり、スイッチの入れ方を忘れたりしているみたいだった。

帰り際、スタッフの方にプリンを渡す。
栄養補給のためのプリンだ。
卵と牛乳と砂糖のシンプルな原材料のものを選んでいる。
母はこのプリンが好きなようで、食べっぷりが良いらしい。
食べられるなら、安心だ。

 

帰宅し一息ついてから仕事の準備を。
出勤前に図書館に寄る。
期限が過ぎてしまった本の返却と、予約本の受け取り。

今回借りたのは、ハリー・ルーベンホールド著の『切り裂きジャックに殺されたのは誰か 5人の女性たちの語られざる人生』。

SNSで見かけて興味を抱いた。
切り裂きジャックについての考察本は数あるが、被害女性に焦点を当てたものはなかったと思う。

本編が始まる前の引用が良い。

語らない女たち、声を持たない女たちのためにわたしは書いている。彼女たちが語らないのは、あまりに恐怖しているから、自分自身ではなく恐怖を尊重するよう教えられてきたからだ。わたしたちは、沈黙していれば救われると教えられたのだが、断じてそんなことはない。

オードリー・ロード(米国の作家、詩人、活動家(1934-92))

このところ心が温まるような癒される物語を好んできたが、こういったものも読みたくなってきた。
読書の秋だ。