たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

明け方の救急車

夢は朝までぐっすり眠ること
というほど、夜中に何度か目が覚める。
これはもう30年近く続いていて、何を試しても治らない。

先日は意識がふっと浮上して目が覚めていく過程を辿っていた。
目が覚めると息苦しさを感じて、エアコンを止め南側の窓を開け放った。
時計は午前3時を少し過ぎた頃。

夜の風、気持ち良い。

そのままごろんとベッドに直行、風を感じながら微睡んでいた。

と、耳が声を拾った。

はい、はい、そうです。
と男性の声。

もしや隣家の兄?
母に何かあったのだろうか。

ガバッと起き上がり耳を澄ます。

LINEの着信はないし、再びの静寂。

誰かが電話しながら通り過ぎたのかな、こんな時間に、怪しいぞ。。。
微睡の中に戻ると、遠くから救急車のサイレンが聞こえて来た。

それに合わせて、はぁー、はぁー、悲鳴まじりの苦しそうな声がする。

何?

さっきの男性っぽい。

救急車は近所に停まった。

車体は見えないものの、赤いランプがぐるぐるしているのが見える。

男性の苦しそうな声は一際大きくなり、隊員の「お名前は?」の声が響く。

悲鳴は次第に遠ざかり、どうやら救急車に搬入されたようだ。
そのままそこに留まり、赤いランプがぐるぐる回る。
処置を施しつつ受け入れ先を探しているのか。

ベッドに戻り目を閉じるが、外が気になってしょうがない。
大丈夫かな、誰だろう。

ここから車体が見えないとなると、Tさんの門前とアパートの前あたりに停まっているに違いない。ってことは、Tさんか、アパートの住人てことになる。

アパートは2世帯で1世帯はご夫婦、1世帯は中年男性の一人暮らしだ。
男性のテラスハウスは、彼が住んで以来一度も雨戸が開いているのを見たことがない。
この猛暑でも、1階も2階もぴっちりと雨戸がしまったままで、しかもエアコンの室外機もないのだ。

謎の部屋。

住民が出入りするのを見たことがあるから、住んではいる。

あの男性かな。
雨戸を閉めエアコンもない猛暑の部屋で暮らしているのだもの、具合が悪くなるのは必須だ。

または、Tさんか。
Tさんも一人暮らしの男性で、持病があると聞いている。

でもTさんなら、家の中で待ってそう。

うーむ。

体感としては30分ほど救急車は停まり続け、そして静かに去って行った。

どうなったのかな。。誰だったんだろう。

あの苦しげな声が耳から離れない。

わたしも身体には気をつけなければ。
今の食生活、生活習慣を思い出してみる。
直感で、これは改めた方がいいと思うことがいくつか。
癖のように身についているそれらを改めるにはどうしたら良いかな。
あれこれ考えた。

結局その後眠れずに、白々と夜が明けゆく空を寝転びながら眺めていた。