さてそろそろ寝ようと灯りを落としたら、月明かりが見えた。
ベランダに出て、月光をしばらく浴びていた。
久しぶりに夜空を見上げた気がする。
それだけ心のゆとりを無くしていたのかも。
妙に明るいと思ったら、小望月だった。
満月の前日の月。
遠くから風に乗って蛙の合唱が聞こえてくる。
遠く、近く。
子供の頃はうちの周りも水田が多くあって、もっと近くに蛙の声が聞こえていた。
夏の朝など、小さな蛙が群れになって道をぴょんぴょん横切っていたものだ。
懐かしいな。
月の光を浴びてぼんやりしていると、気持ちや躰が澄んでくるような気がする。
月の光はアムリタ、と言ったのはAdi yogaの先生だった。