たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

分龍雨のち月夜

今日の空はドラマチックだった。

朝は軽く肌に当たる小雨を感じながら出かけたのに、ひと仕事終えたら青空が広がる皐月晴れ。
道端の家庭菜園も街路樹も青々として、ツバメがすいすいと空を横切る。どこかに巣があるかと探せば、道路脇の民家の軒先に巣があって、ヒナ達が行儀良く並んでいるのが見えた。ツバメを間近で見るのは久しぶりで、ラッキーを拾ったような気になる。

家に戻って家中の窓を開けて風を通した。

夏を感じる陽射しに、海に行こうかと思いつく。
いやまて、今日の予報は油断がならない。迷っているうちに風が強くなって来た。

海行きをあきらめ、風に吹かれながら小川洋子のエッセイを読んでいるうちに暗くなり、え、今何時?と顔をあげると空が鳴った。

見ると真っ黒な雲が北西の方からやってくる。
急いで洗濯物を取り込み、暗いままの部屋で流れる雲を眺めた。

ゴロゴロと雷が鳴り響く中、不思議と心が穏やかだった。薄暗い中に座り、どんどん形を変えて行く雲を眺めながら頭の中を雷の音で満たす。パキパキに働いていた脳が力を抜いて癒されるみたい。ずっと忙しなく頭を働かせていたせいかな。脳が休んで自律神経が整ったのか、急に地の巡りが良くなり身体が温かくなった。雷瞑想、なかなか良き。

バラバラバラーっと大きな音がしたかと思うと、雨。

旧暦五月に降るにわか雨を分龍雨という。
龍が空で喧嘩するかのように雨脚が激しく変わる強い雨のこと。
蠢く雲や時折走る稲妻はまさに龍のよう。

でもその雨も夕方には止んで西から晴れて来た。

もしや虹が見えやしないかと東の空を探したけれど、太陽の位置が低すぎるのか、見当たらなかった。残念。

そして今や月夜です。

ゆっくりゆったり雲に見え隠れしながら空をいく。

遠くからは蛙の合唱。いい夜だ〜

ずいぶん丸くなって来たな、と思ったら明後日は満月でした。
今夜はもう少し月を眺めてから寝よう。
瞑想ってやっぱりいいな。