今夜も輝く月を眺める。
日中、溶岩浴にヨガと欲張ったせいか、抗い難い強烈な眠気に襲われ、日が暮れる頃くぅぅーっと寝入った。
夕方ウォーキングで夕焼け空や街を楽しもうと思っていたのに、重怠さと眠気はすさまじかった。
身体が修復なりデトックスなりしているのかも
と思いつつ眠りに引き込まれた。
至福の眠りだった。
気がつくと真っ暗で寝汗をかいている。
風邪をひくパターンなので急ぎ着替え、雨戸を閉めに階下へと降りた。
1階は寒々としていたがかえって気持ち良い。
お隣からは生活音が聞こえてきて、何だか癒された。
遅めのお昼をしっかり食べたので(チーズグラタン、胡桃といちじくのパン、たっぷりサラダ、グラスワイン赤)まだお腹が空いてない。でも何か口にしたい。
作り置きの玄米甘酒を温め、ちびちびと飲みながら本を読んだ。
やっと順番が回ってきた『お探し物は図書室まで』は安定の青山美智子ワールド。
二章を読み終えたところで、うーんと伸びをする。
東の窓に月が居た。
雲のおかげでドラマチックな空が展開されていた。
満月は明日だけれど、満月の瞬間が午前3時29分なので、今夜がほぼほぼ満月ということになる。
満月の1日前の月を小望月という。
だからというわけでもないが、月が遠いな、小さいなと思ったら、明日の満月は日本から見て地球から最も遠い満月なのだった。
月を眺めていると落ち着く。
部屋の灯りを消し、アラジンの青い炎だけになった暖かい部屋で、しばらく月を愛でた。
特になにもない一日だったけれど、些細な日常が実は奇跡なのだといつも思う。
いろいろあるけれど、落ち着いた穏やかな今夜があることもまた真実だ。
良い一日だった。
新月から14日目の月は幾望(きぼう)とも云う。
幾は近いの意味
望月(満月)にもっとも近い幾望の月
ユーミンのアルバムに『14番目の月』がある。兄が持っていたLPで、ユーミンとの初めての出会いとなった。
14番目の月とは満月の一歩手前の月。
遠足の前日のような、夏休みが始まる直前のような、ワクワクうきうきしかない瞬間。
字も意味も異なるけれど、『希望』とおなじ発音に何かを感じてしまう。
欠ける満月より、わたしも14番目の月が一番好きかも知れない。