たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

羽化真っ最中

あまりの暑さに何のやる気も出ず、エアコンを効かせた部屋でブログ巡りをしたり、久々に書いたり、読書をしたりの、振り返れば何となく充実した一日だった。

陽が翳ると気温も落ち着きを取り戻した。

直射日光を浴び続けたベランダの野菜や花木に水をたっぷりあげる。
そして庭に出た。

あの蝉はどうなっただろう。
見るのが怖い気もしたが、恐る恐るプラムの木を見ると、どこにもいなかった。
木の洞に落っこちたのかと覗き込んでもおらず、もしや地面に落ちちゃったかと辺りを見回しても跡形もない。

抜け殻すら落ちてない。

どうなったのかなぁ
鳥に食べられちゃった?
それとも、プラムの木で無事脱皮出来、捩れた羽もなんとかなって飛んでいったのかな。

嬉しそうに寄ってくる蚊をはたきながら水を撒く。庭木の枝にもたっぷりと。
すると蝉たちが慌てて飛び立った。ごめんごめんと思いつつ、その慌てっぷりったらない。

1階和室の雨戸を閉めようとしたら何かいた。

え、何?

薄暗い中しげしげと見たら、絶賛羽化中だった。

今日はよくよく蝉に縁がある日なのね。

この掃き出し窓の前の辺りには、夏になると数個の穴があく。
踏み固められてめちゃくちゃ固い土なのに、どうやら蝉の住居になっているようなのだ。

この子もそこから這い出して来たのだろう。

朝、雨戸を開けた時には居なかったから、この猛暑というか激暑の中、ここまで登って来て生命の営みを続けてるんだ。
いじらしいし、愛おしい。

雨戸閉めを今日は諦めた。

羽化の様子を見ていたいけど、蚊がうるさくてかなわない。

今見に行ったら、すっかり出ていました。

良かった!

まだ白く、羽の色が夏の葉っぱの緑と夏の空の青を混ぜたような美しい色合いで、うわ、綺麗ね!と思わず声が出た。

電気の灯りを眩しそうに身じろぎするので、そのままそっと窓を閉め、カーテンを閉じて灯りを消した。

明日の早朝、またきっと蝉の声で目が覚めるだろう。
それが楽しみ。