たわむれ日記

たわむれに いろいろ書き散らします

喫茶 吉野

萩の花が咲き始め

久しぶりに北鎌倉へ足を伸ばしてみた。

向かうは喫茶 吉野。

肌寒い雨の午後、熱い珈琲を飲みながら落ち着いて読書をしたかった。
自宅でもぜんぜん良いのだけど、気分を変えてみたかった。
新しい場所、初めての店に行ってみたかった。

とにかく海が好きなので、鎌倉に住んでいた時も海側にしか行かず、北鎌倉はたまーに。飲食店に入るなら海側に戻ってしまっていた。

片岡義男さんのエッセイ『珈琲が呼ぶ』『僕は珈琲』を読み、喫茶店、純喫茶に俄然興味が向いたこともあり、カフェではなく喫茶店にいろいろ行ってみようと思っている。

で、まずは大好きな鎌倉の、しっとり落ち着いた北鎌倉。

喫茶 吉野は東慶寺の入り口付近にあった。
右側のスペースには以前、葉山に住むヒンメリ作家の展覧会で入ったことがあるが、左側に細い小道があり、喫茶店があるとは見落としていた。

外が見たいたちなので、反射的にテラス席を選ぶ。
テラス席といっても屋根があり壁があり室内なのだが、窓が大きく、外の緑や小雨が降り続いている様子なんかを眺められる。

お呼ばれしたお宅でのんびり寛いでいるような気分になる。

珈琲セットを頼んだ。

ブレンドに自家製のフルーツケーキ、ホイップクリーム添え。

フルーツケーキなんて何年振りだろう。みっちりしっかりしっとりしていて、とても美味しかった。珈琲によくあう。

文庫本を開いて読み始めるも、後ろの席の女性たちのお喋りが絶え間なく声が響くので早々に閉じてしまう。
テラス席からは店内の静かな様子が見えて、ほの暗いあちらの席にすれば良かったなと軽く後悔。

しばらくすると後ろのお二人は席を立ち、静寂が訪れた。
ほっとして読書開始。
が、10頁ほど読み進めたあたりでまた、賑やかな話し声。新たなお二人が席に着いたのだった。先のお二人よりも声が大きくさらに通る。
諦めてまた閉じた。神経質だなわたし。自分に苦笑。

明るいテラス席だからお喋りも弾むのだろう。
うん、次回からは店内の席に座ろう。
初老の男性が本を読んでいたから、読書出来る明るさであることは確かだ。

噂通り、落ち着いた雰囲気の喫茶店だった。
BGMもうっすら聴こえる程度。
店員さんも50代くらいの女性と男性。

ここはいい。

北鎌倉駅西口を出て左に歩き、東慶寺を入ってすぐの左手前方に看板が出ています。

 

また来よう。