この地でこの冬初めて氷が張った朝、シアバター蜜蝋バームを作った。
化粧水のあと、さて塗りたくろうと容器を開けたら空っぽ。
そうだ、昨夜ほんの少しになったバームを、お風呂上がりのほかほかの指で丹念に取りつくしたのだった。
とりあえずニベアを塗り、お湯を沸かしながら材料を揃えた。
このバームは10年ほど前、アーユルヴェーダのセラピストをしている友人に教えてもらったものだ。
シアバターは高級化粧品にも配合されている美容効果の高い植物性脂肪。このテクスチャーが好きで作り続けている。
冬なので蜜蝋を少し減らし、オイルはアルガンオイルにした。
蜜蝋はガラス容器に、オイルとシアバターはビーカーに入れ、同じタイミングで溶け切るように頃合いを見計らって湯煎にかける。
電子レンジで作る方法もあるが、湯煎で溶かしていく過程が好きだ。
魔女になったようで。
シアバターが溶けたら、蜜蝋と混ぜる。
少し冷めたらエッセンシャルオイルを混ぜる。
ほら、やっぱり魔女のよう。
今回はラベンダー、ジャスミン、ローズゼラニウム、パチュリ、フランキンセンス。
作りたては香りが尖っているが、日を追うごとに熟成されまろやかに。深みのある馥郁たる香りになることもある。
さて、これはどう変わっていくか楽しみ。
自分好みに柔らかさや香りをカスタマイズ出来るのが手作りの良いところだ。
約50mlのこの瓶で3ヶ月弱は持つ。