磨いたように晴れ上がった春分の日。
予報通り強風が吹き荒れ、にわか雨も降った。
まるでざわざわした不穏な今の世相を反映しているよう。
仕事も休みだったので、息子家族も誘ってお墓参りへ。
にわか雨が上がり、風も少し落ち着いた午後の早い時間にお墓で待ち合わせ。わたしは自転車だったのでタイミング良く行けてラッキーだった。
父の墓前にはもうすでに花があり、兄達が来ていたらしい。
わたしが用意した花は半分を父へ、半分を祖父へ。
祖父のお墓のお花は水がからっカラに乾いていたので、たっぷりとあげていると、息子達が到着した。
風に吹かれたようなやんちゃな顔をしている。
どうやら山の上の公園で子育てサークルの集いがあり、存分に遊んできたようだ。
お線香とお水をたむけ、手を合わせた。
わたしの家へ向かい、しばし遊ぶ。
用意した大きなおはぎ、久しぶりの餡子、おいしかった。上の孫はもっちもちの餅米に苦闘しながら全部食べた。たくさん遊んでお腹が空いていたみたい。
下の孫はまだ食べられないので、おにぎりを。これも良く食べた。
おはぎを食べつつ熱い番茶を飲んでいると、ふいに誕生日のことを聞かれた。
ー今年60歳?
そうなのだ、わたしは今年還暦になる。
びっくりする。字面だけ見ると60歳ってなんてお年寄りなんでしょう!
改めて認識して呆然憮然としていると、
ー還暦のお祝いに旅行をプレゼントしたいんだけど
!!!!
えっっっっっっ
思ってもみなかった、予想だにしなかった申し出に絶句してしまった。
もちろん、うれしくて言葉が出ないのだ。
え、旅行?
ーうん。あ、インドはダメね。笑
旅行かぁ
ずいぶん長い間行ってない。
旅に行きたいところといえば真っ先にインドで、それ以外思いつかない。笑
国内でそんなに遠くじゃなくて行きたいところ。。。どこだろう。
両親が還暦を迎えた時、わたしは特に何もしなかった。
母は退職していたが民謡の先生につきイキイキと楽しんでいたし、父も仕事と趣味を両立させ充実してそうだった。
なにより「年老いた感」が全然なくて、違和感だらけだった。
兄は何かお祝いしたのかなぁ
そんな親不孝で鬼娘なわたしなのに、なんと我が息子とお嫁ちゃんは還暦のお祝いをしてくれるという。
分不相応じゃないの?
驚いたけれど、とても嬉しかった。
どんなお祝いでも、祝われるのは嬉しいよね。
両親に還暦のお祝いも、喜寿や米寿のお祝いさえしてこなかった我が身が恥ずかしくなった。本当にわたしは、実に人としてなってない。ごめんね、お父さん、お母さん。
さて、どこに行こうかな、どこに行きたいかな
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